上司からの罵倒を浴びる日々6 ~落ちこぼれが前の部署を異常だと気づく~




大学を卒業し某中小企業(製造業)の正社員になった、いわゆる新入社員。そこで待ち受けていたのは上司によるイジメともとれる罵倒の日々。

毎日辞めたいと思う日々が続きました。


上司の罵倒に耐え切れず毎日下を向いて生きてきた時代。限界が来たので無断欠勤をしたが、ちゃんとけじめをつけようと思い、部長に辞表を提出するため会社へ向かいました。

しかし、部署の異動を頼まれるという予想外の事をお願いされました。

 

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安心と不安。心が混沌とする。

会社に行くという事は無職になるのではなく、仕事に就き給料をもらうことができます。新しく職を探さなくて良かったという感謝はありました。

しかしそれと引き換えに再び悩みと不安に襲われます。

新しい部署はほとんど知らないところ。ただそこの人達は優しい先輩が多いことは知っていました。

人数は約60人以上いるだろうか…前の部署とは全く異なります(前の部署は自分を含めて5人)。そこに自分は異動したらどうなるのだろうか。

 

あいつは仕事ができなくいつも上司から怒られていた社員。だから異動された落ちこぼれだ。
あんな奴が来ても現場でも使えないだろう。
どうせまた辛さに耐えられ無くなって逃げ出すのだろう。
あいつだけずるいんだよ。言えば何でもしてもらえると甘えているのか。

 

そんな声が心に聞こえてきました。

それでもあの上司から離れられる。それだけでも大きな救いだと思う。ただ、仕事がろくにできなかった落ちこぼれに次の部署でも仕事ができるとは限らない…。

また同じ事が起きたら…と思うと正直怖かったです。

 

休み明けの朝、不安しかない会社へ向かう。しかし今までに無い日常があることに気づく。

前の部署は2階ですが、今回行く新しい部署は1階でした。しかし特に2階の社員には会いたくはない。

だから朝早く出勤して新しい部署の休憩場所の椅子に一人で座っていました。まだ誰も来ていない。

しかし少しずつ従業員が出勤してきました。新しい部署の休憩場所に人が集まってきます。

 

「おお。おはよう。こんな所にいるなんて珍しいな。…あ、悪いけど火ィある?」

 

新しい部署の先輩が出勤をしてきました。タバコを吸おうとしますがライターをどこにしまったか分からなくなったので、自分のライターを借りようと声をかけられました。

 

「昨日さ、友達と飲み過ぎてしまって今日は滅茶苦茶だるいわ。今日の仕事の納期、絶対に間に合わねぇよ。」

 

前の部署の朝はずっと一人でした。だからこそ思う…。

何だ…この感覚は。この会社に入社して朝にこんな会話をした記憶が無い。

次々と他の社員も出勤してきます。

 

「あ~眠い~。オイ~ッス~。」
「花粉で目が開かなくて今朝はヤバかったんだ。」

 

会話が飛び交う新しい部署の休憩場所。これが新しい部署の朝。何だろう…不思議な感覚…。

近くにいた先輩方には、勇気を出して、この部署に新しく配属された事を言いました。

 

「お、そうなんだ。よろしくな~」

 

…え?

 

どうしたの?何故異動?など、誰も異動した理由を聞いてくることはありませんでした。上の者の命令なのだろう、そう思っただけかもしれません。それよりも…

自分が会社から逃げ出した事も誰からも言われる事が無い…。まだこの話は公にされていないのだろうか。

何となくそう思いました。

 

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部長に呼ばれ、新しい上司を紹介される。

 

「おお。おはよう。よく来たな。」

 

相変わらずの笑顔で話す部長。

 

「こちらがお前の新しい上司の係長だ。今日から彼の指示に従ってくれ。」

 

「上司」と聞くだけで、良い気がしない自分。とてつもない拒否反応が体全体に感じる。

この上司は一体どういう人なのか、不安しかない。また自分は前の職場と同じ道を歩むかもしれない。

そんな思いが頭の中をよぎります。

 

しかし、その不安はその日に消えることになる。

 

新しい部署で新たに出発をする。

この部署は製造部門。色々な部品の製造工程があるためすべての工程の研修に入ります。本来は新入社員が研修をするのですが、今年は新入社員が入らなかったため(この部署には配属されなかったため)、自分一人です。

今度は自分のデスクは無く、立ちっぱなしの現場。次第に足が痛くなる。

しかし心は痛くなってはこない…。

仕事中におばちゃんが話しかけてくる。

 

「2階にいた子(さわゴマ)だよね?この部署に来たんだ?よろしくね~。」

 

自分が今、周りからどんな目で見られているのか分かりません。ただ、ほとんどの人が自分が職場異動になった理由を知らなかったと思います。

正直、ビクビクしていた自分。でも何気ない会話がとても嬉しく生きた心地がしました。

 

新しい上司。前の上司とは目に見えるほどの天と地の差。

 

「早速で悪いんだけど、2時間残業できるか?忙しい仕事があってさ、頼むよ~」

 

断わる理由は皆無。寧ろ前の部署と同じ道を歩まないように…という気持ちもあり、焦りもあったと思いますが、少しでも仕事を覚えなければならない、また、人間関係を壊したくないので進んで残業をしました。

気になったのは上司は「命令」ではなく「頼む」ような表現をすること…ここの職場は皆そうなのだろうか…?

また、残業の仕事はそれほど難しい仕事ではなかったのですが、

 

「え、お前、もう終わったのか?もっとゆっくりやってもいいんだぞ」

 

…え?

 

一応作業手順はあるのですが、部品を洗って拭く作業です。少しでも汚れていると不良品になります。

ただ、上司である係長が、自分が仕事を終えた事にびっくりしていた様子が自分には不思議な光景でした。

この上司は一度も自分に罵倒をした事が無く、上からの無茶苦茶な指示でも部下を守り、叱るよりも褒めて部下の実力を伸ばし、そして尊敬される、そんな上司でした。

 

前の部署は異常だったと気づく。

前の部署は挨拶をしても返答は無い。大して会話もない。ずっとストレスを抱え込んでいるような様子、自分はいつも一人、下を向いて歩く日々…そんな部署。

 

自分には合わない。

 

しかしこの新しい部署はどうだ。本当に絵になるほどの真逆。上司も全く異なる人種。前の部署の上司は一体何だったのだろうか。

2つの部署を渡り歩いたからこそ比較ができたと思います。新しい部署に異動してから罵倒を浴びる事は一切無くなりました。

これが普通の職場なのか…そう思えてなりません。

 

上司にいつ怒られるのか、ビクビクしながら過ごす会社生活を終え、仕事に集中できる環境が整ったと思える…ようやく自分の居場所を見つけることができた事に、新しい上司や部長、周りの方々に感謝したい…そう思った日常でした。

 

この会社に入社して毎日下を向いて歩いていた自分。部署が変わって初めて前を向いて歩くことができるようになりました。

 


自分は現在、この会社を退職し自営業しています。退職した理由は再び会社で何か問題を起こしたり、いじめにあったからという理由ではなく、家の都合でやむなく…という理由です。

最近、その時の会社の人に会ったり、電話が来たりする機会があったので、少々昔を思い出したので書かせて頂きました。

いじめやパワハラ、嫌味や嫌がらせ等をする上司は今でも存在します。もし直属の上司に悩んでいる方がいましたら、そのさらに上の上司に相談すると力になってもらえるかもしれません。

退職する覚悟があるのなら、弱い自分でも何かしら行動に移すことができる…そんな気がすることを後に気づきました。

毎日下を向いて歩き、仕事ができなくて、いつも上司から罵倒だらけの落ちこぼれの自分。

でもそんな「落ちこぼれ」、自分は好きです。環境が変わるなど、ほんの少しの理由で開花するかもしれないから。

 

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